ネットバンク(ネット専業銀行)に預金が集中しているようです。金利が高く、運用性なども高いネットバンクに多くの預金が集まっており、ネットバンク主要7行における預金残高は過去5年間で3倍となる8兆5000億円超という水準にまで拡大しているそうです。今回はネットバンクの預金拡大の原動力は何かを分析していきたいと思います。
人気は「住信SBIネット銀行」「大和ネクスト銀行」
中でも預金額がずば抜けて高いのが「住信SBIネット銀行(2兆5000億円)」と「大和ネクスト銀行(2兆1180億円)」ということです。両社の合計額が4兆6000億円ですから、この2ネットバンクだけで全ネットバンクの半分以上の預金額になるわけですね。
それぞれの銀行の特徴を分析すると。
住信SBIネット銀行
・顧客は基本ネットに使いなれている人が多い
・高金利の預金が人気
・SBI証券と連携できる「ハイブリッド預金」が6400億円 (参考:ハイブリッド預金とは)
・住宅ローン取り扱い高がネットバンク最大
大和ネクスト銀行
・顧客は大和証券顧客の富裕層が多い
・大和証券の口座とリンクできる口座
・預金金利は高め
・大和証券経由の外貨預金ができる
類似しているポイントは「金利が高い」「投資商品への連携」という2点が似ています。
一方で顧客層については随分と違いがありますね。住信SBIネット銀行はそれこそ「ネット民」をうまく獲得しているように見えるのに対して、大和ネクスト銀行についてはネットバンクと言いながらも実態は大和証券顧客の富裕層を誘導しているというのが正解なようです。
ただ、この2銀行に隠れている他のネットバンクが微妙です。
・ジャパンネット銀行
・楽天銀行
・セブン銀行
・じぶん銀行
・ソニー銀行
これらが他のネットバンクになるわけです。セブン銀行はATM特化ということでOKだということにんしても、ジャパンネット銀行や楽天銀行は往年の輝きを失いつつあるように思います。特に楽天銀行(旧イーバンク銀行)は口座数はNo1だったわけですから、もっとやりようはあったように思うわけです。
もちろん、預金総額が多いのが経営的に良いというわけではないと思うのですが、手数料やサービス、金利などをみるとどうしても劣って見えてしまいます。